大阪体育大学ダンス部出身で、現在は教務補佐として、本学で授業の補助などを務める加藤こよみさん(24)が、大阪?関西万博のドイツパビリオンでダンスショーに出演しています。「言葉が通じなくても、ダンスなら想いは伝えられると思います。文化や言語の壁を越えて、見ている人とつながれる──それがダンスの魅力です」。ミュージカル出演やプロダンサーとして活躍を目指しています。
加藤さんがダンスと出会ったのは12歳の時。テーマパークや舞台鑑賞をきっかけに、ダンスにのめり込みました。高校時代には全日本高校チームダンス選手権で優秀賞を受賞し、大学でもダンスを追求したいという思いが芽生え、斬新なテーマとユーモアあふれるダンスに魅力を感じ大阪体育大学への進学を決めました。保健体育科の教員免許を取得できることも理由の一つでした。
大阪体育大学ダンス部は1967年の創部。大学が重点的に支援する強化クラブとして、コンテンポラリーダンスを中心に様々なジャンルに幅広く取り組んでいます。舞台照明設備や壁面の鏡が設置された第2体育館で、部長?監督の白井麻子教授(舞踏学?身体表現)、コーチの森田玲子講師(舞台芸術)の指導のもと、日々練習に励んでいます。
大学在学中には、全日本高校?大学ダンスフェスティバル神戸で神戸市長賞、アーティスティック?ムーブメント?イン?トヤマで特別賞、大阪国際音楽コンクール声楽部門でエスポワール賞を受賞。「人の心を動かし元気や喜びを届けることのできるダンスを職業にしたい」と思うようになり、プロダンサーの道を目指すことに決めました。
加藤さんは現在、教務補佐として勤務しながら、ダンス一色の毎日です。自宅を出た後、勤務の前に練習。勤務が終わった後も体育館や学外のダンス教室、ボイストレーニング教室でレッスンを積み、帰宅は深夜になるほどハードな生活を送っています。加藤さんは「自分の活動を支えてくれる人たちの存在が、頑張れる理由であり、夢を追う原動力になっています」と語ります。
大阪?関西万博でステージに立つチャンスを得たのは、昨年12月に行われたドイツパビリオン「Wa! Germany」のオーディション。ダンスを通じて日本とドイツの文化をつなぐプロジェクトに魅力を感じて挑戦。合格し、文化プログラム「Germany by Dance Show」に閉幕の10月まで定期的に出演することになりました。
ステージは、ドイツを旅しているような演出で、多彩なパフォーマンスが繰り広げられます。加藤さんは「ダンスを通じて、ドイツの文化を肌で感じてほしい。旅行に来たような気分で楽しんでもらえたらうれしい」と話します。
また、「クラブ活動や授業を通じて、大阪体育大学で学んだことや、一生懸命に取り組んできたことが今の活動につながっていると感じます。私はまだ挑戦の途中です!」と話し、夢の実現に向けて、全力で走り続けています。
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