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　第77回日本ハンドボール選手権大会は第４日の12月20日、広島市の中区スポーツセンターで男女の準決勝が行われました。
　大阪体育大学女子は、ベンチ入りメンバー15人のうち６人が卒業生のハニービー石川（リーグＨ現在２位）と対戦。23‐25（前半10‐14）で敗れ、３年連続して準決勝で敗退。2020年以来５年ぶり３回目となる決勝進出を果たせませんでした。

　大阪体育大学は立ち上がりに３連続失点を許すなど守り切れず、前半は10‐14で折り返しました。後半は一時、６点差がつき、中尾藍（スポーツ科学部２年、京都?洛北高校）、主将の高来葵美（体育学部４年、石川?小松商業高校）らのシュートで追い上げ、ＧＫ比嘉楓（体育学部４年、沖縄?那覇西高校）も再三の好守をみせましたが、及びませんでした。

　女子準決勝のもう１試合は、メンバー15人のうち６人が大体大卒業生のブルーサクヤ鹿児島（リーグＨ現在６位）が30‐29（前半16‐15）で、８人が卒業生の香川銀行シラソル香川（同１位）を降しました。

楠本監督　「学生にここまで連れてきてもらい、いい経験」

　インカレでは12連覇と「絶対女王」だが、日本選手権では実業団の壁に阻まれている大阪体育大学。今シーズンの闘いを終えた楠本繁生監督に聞きました。

――試合を振り返って
　もうちょっと、守れるかなと思った。（リーグＨ勢と連戦した）２日間の疲れもあるのだろうが、選手の足が重たいなと感じた。
――ハーフタイムでどのような指示を
　「リズムが悪いし、ボール回しでも相手にずらされてシュートを決められている。こっちが積極的に動こう」と指示した。
――３年連続でベスト４。準決勝の壁に今年も阻まれた
　日本リーグ（リーグＨ勢）との連戦に耐えないといけないという課題が、この３年でいっそうはっきりした。日本選手権で日本リーグにチャレンジしていくのであれば、チーム作りからもっと考えないといけないと教えられた。
――インカレでは12連覇中だが、日本選手権ではあと一歩で実業団の壁に阻まれている。大体大にとって日本選手権とはどんな存在なのか
　日本リーグ勢とは練習マッチはしているが、公式戦で当たるのはこの大会だけで、しかもトーナメント。向こうは学生に負けられない意識があるだろうし、こちらも日本リーグを倒したいという気持ちがある。そういう試合ができる唯一の大会という意味がある。
――ベスト４に進んだ３チームでは、ハニービーはベンチ入り15人中６人が大体大の卒業生。ブルーサクヤも６人、香川銀行も８人がＯＧだ。楠本監督にとっては教え子との対決という側面もある
　卒業した教え子たちが活躍したり伸びていたりするのを見ると、現役の学生も頑張らないといけないと思う。逆に大体大が先輩たちに勝利することは、その先輩たちに今後頑張ってほしいというメッセージにもなる。
――今季はこれで終了。１年を振り返って
　大学の試合はインカレも含めて１年間勝たせてもらった。日本選手権も学生の頑張りでここまで連れて来てもらえた。本当にいい経験をさせてもらった。
――卒業生や４年生に贈る言葉を
ハンドボールを通して、卒業生も現役の学生もいろんなことを学んできたと思う。それを無駄にせず、学んできたことを少しでも広げて高めることができる社会人として頑張ってほしい。

＜近年の大阪体育大学の日本選手権成績＞
2025年　ベスト４
2024年　ベスト４
2023年　ベスト４
2022年　２回戦
2021年　ベスト４
2020年　準優勝
2019年　準優勝

※大会は１回戦から「動画時代! YouTubeチャンネル」でライブ配信されている（男子決勝はライブ配信なし）。
　＜大会特設サイト＞